プロ野球・メジャーリーグ

【メジャーのキャッチャー特集】MLB屈指の捕手、ヤディアー・モリーナ

アイキャッチ引用:sportsbull


以前の記事ではイバン・ロドリゲス選手を紹介しました。

他にも「メジャー屈指」のキャッチャーは多くいますが、

本記事では、

イバンと同郷のプエルトリコ出身の名捕手である「ヤディアー・モリーナ」を紹介したいと思います。

モリーナについても、イバン同様に聞いたことがある人は多いと思いますので、本記事ではより突っ込んだ内容について説明したいと思います。

ヤディアー・モリーナとイチローの関係

ヤディアー・モリーナはもともとメジャー屈指の捕手として有名でしたが、

日本人にはこのシーンで一躍注目を浴びました。

メジャー30人目となる、

「3000本安打」に近づくイチローへのファンの喝采(スタンディングオベーション)の時間に水を差さないよう、

この試合で捕手を務めていたヤディアー・モリーナ選手がイチローが打席に入った際に、

わざと立ち上がり、ホームプレートの前の土を払ったりと間を大きく取ってくれたのです。

この行動が日本でも感動を呼びました。

1点を追う8回、1死走者無しでイチローが打席に向かうと、セントルイスのファンが総立ちとなった。そのとき、捕手のヤディア・モリーナが座ろうとしない。彼は、ファンがイチローに拍手を送っているのに、水を差すような野暮なことはしなかった。

試合後、「すごいですねぇ、ちょっとびっくりしたなぁ」とイチロー。ファンの反応だけではなく、モリーナが気を利かせたことにも感じ入った。

「ファンもすごいけど、なんか打ち合わせできているみたいな感じの動きでしたもんね。ちょっと感激しましたねぇ」

試合前、モリーナにあの日のことを振り返ってもらうと、「イチローは、偉大な選手だ。僕のアイドルでもある。ああやって、ファンからリスペクトされて当然だ」と話し、なかなか座らなかった意図をこう明かした。

「ファンに時間を与えたかったからね」

自分が座ってしまえば、プレイが続行される。自分が時間を稼げば、ファンがイチローに拍手を与える十分な時間を与えられる。あのとき、主審もモリーナに、「早く座れ」と急かすようなことはなかった。

モリーナはさらにこう言っている。

「僕たちは戦っている。戦っているわけだけど、ときにああいう形で、相手選手に敬意を払わなければならないことがある。イチローは、そうして敵味方を超越しているし、それに値する選手だ」

引用:sportsnavi

橘裕司
橘裕司
メジャーリーガーのこういう粋な計らいはほんとグッとくる

一方モリーナ選手は自分のキャッチャー防具にはまってしまったボールを見失うなどお茶目な一面もありますね。

メジャーリーガー三兄弟の三男、ヤディアー・モリーナの基本プロフィール

モリーナは冒頭でも紹介したとおり、数多くの名捕手を輩出しているプエルトリコ出身の捕手になります。

橘裕司
橘裕司
プエルトリコといえば、ビーチ。
プエルトリコの海プエルトリコの海

 

橘裕司
橘裕司
プエルトリコってとんでもないとこにあるんだよな
プエルトリコの位置
橘裕司
橘裕司
南米に出張したことはあるけどプエルトリコへの行き方なんて全くわからないレベルですわ

プエルトリコは捕手王国と呼ばれているそうです。なぜなのかはわかりません。(笑)

モリーナ選手は年間で10試合未満ですが一塁手として出場することもあります。

三兄弟の三男で、

長兄のベンジーと次兄のホセも元・メジャーリーガーで捕手であり、

三兄弟ともにチャンピオンリングを獲得しています。

また、ベンジーとヤディアーはともにゴールドグラブ(ベンジーは2002年、2003年の2回)を獲得しています。

この三兄弟の功績も「名捕手の産地・プエルトリコ」のイメージに繋がっていると考えます。

身長は5’11″=約180.3cm、体重は205lb=約93kgであり、

大柄な選手の多いメジャーリーグでは小柄と言えるかもしれません。

また、ニックネームは「ヤディ」になりますが、

カージナルスの公式ウェブサイトでは「ロケットランチャー」と称されています。

モリーナは2000年、ドラフト4巡目(全体113位)でセントルイス・カージナルス(以下カージナルス)に入団しました。

なお2018時点でもカージナルスに在籍しているフランチャイズ・プレーヤー(入団から同一球団でプレーし続けている選手)でもあります。

入団後はマイナーリーグ時代からその素質に注目されるも、メジャーのデビューは2004年になります。

2004年は51試合に出場し、盗塁阻止率と捕手別防御率のいずれも、当時の正捕手であったマイク・マシーニー(ゴールドグラブ賞4回受賞者)を越える成績を残しました。

これを受けたカージナルスはマシーニーをオフに放出。正捕手として迎えた2005年は死球による故障で戦線離脱し114試合出場に終わるも、

盗塁阻止率はリーグトップ.641を記録しました。

2006年は正捕手として129試合に出場しチームのワールドシリーズ優勝に貢献。

初のチャンピオンリングを手にします。

2007年には再度故障により出場試合数を減らしましたが、

盗塁阻止率はリーグトップの.540を記録し高い水準を維持しました。

2008年は打率やOPSなど打撃成績を大きく伸ばし自己最高を記録。

守備に関しては盗塁阻止率がリーグ2位の.346となるも悲願であった初のゴールドグラブ賞を受賞するとともにフィールディング・バイブル・アワードも同時に受賞しました。

なお、モリーナはこの年から8年連続でゴールドグラブ賞を受賞することになりフィールディング・バイブル・アワードは3年連続を含む計5回受賞することになります。

2009年の出場試合数は初の140試合に達しました。

前年に10個有った失策は5個に減少、盗塁阻止率も.407まで改善させるなど更なる成長を見せました。

2010年の盗塁阻止率は.485でリーグトップに返り咲きを果たすと、

守備防御点は+20に達しました。

この守備防御点は現在でもキャリアハイとなっています。

2011年の盗塁阻止率は正捕手定着以降最低の.292と低迷しましたが、

打撃では初の二桁本塁打となる14本を記録。

打率も3割を越え、打撃成績は大きな向上を見せました。

2012年は更に打撃成績が向上、打率・本塁打を含む多くでキャリアハイを記録。

盗塁数は12個に達し、これはMLB全体でも捕手としてトップを記録しました。

盗塁阻止率も.479でメジャー2位と復調を見せると、

一塁走者を牽制死させた回数が5回で1位タイを記録しました。

2013年は第三回WBCにプエルトリコ代表として出場。

前回・前々回も出場していましたが正捕手イバン・ロドリゲスの控えでしたが、

同大会では正捕手としてチームを牽引し準優勝に貢献しました。

なお自身も大会ベストナインに選出されており、

メジャーだけでなく世界でも屈指のキャッチャーであることを証明しました。

シーズンでは本塁打は減少したものの、安打数は増やし打率は向上させました。

守備では盗塁阻止率.435に加え、失策4・捕逸3と安定感を見せました。

2014年はシーズン中の欠場もあり、二桁本塁打に達しないなど、

打撃成績は軒並み降下しましたが、守備では守備率はリーグトップの.998を記録。

盗塁阻止率の4年ぶりのリーグトップとなる.477を記録しました。

2015年はシーズン後半に怪我で離脱し、打撃成績で伸び悩むも守備面では守備率.994、盗塁阻止率.413と堅実さを維持しました。

2016年はキャリアハイとなる147試合に出場。打撃では3年ぶりの3割越えを記録。

守備面では守備率.998の堅実さを見せるも、盗塁阻止率が.212にとどまったこともあり、9年ぶりにゴールドグラブ賞を逃しました。

2017年は第4回WBC大会にプエルトリコ代表として4年連続出場し、

チームの準優勝に貢献するとともに、2大会連続のベストナイン選出を果たしました。

シーズンでは4年ぶりの二桁本塁打を記録。守備面では盗塁阻止率は.358をマークし改善させました。

背番号は2004年から2005年までは41番を背負っており、

2006年以降は4番を背負っています。

長く背負っていることもあり、モリーナと言えば4番のイメージがあります。

ヤディアー・モリーナのバッティング

2013年にはシルバースラッガー賞を受賞、

第3回WBC大会では四番・キャプテン・正捕手としてWBC準優勝に貢献しており、

チームを牽引する打撃力を誇ります。

二桁本塁打を4回記録するなどパンチ力のある打撃が魅力ではありますが、

二塁打や(捕手としては)三塁打が多く、

規定打席到達での打率三割を5回記録するなど、

アベレージを残すことができる打撃が特徴です。

また、通算での盗塁数は56と少ないですが、

12個を記録したシーズンもあり走力もあります。

シーズンで選ぶ四球が少ないこともあり、出塁率が四割を越えたシーズンはありませんが、

三振は少ない傾向があり、コンタクト能力に秀でたバッターだと言うことができます。

ヤディアー・モリーナの守備

ゴールドクラブ賞は初めての獲得から連続で8回受賞しています。

なお印象で左右されることのあるゴールドグラブ賞ですが、

より成績が重視されるフィールディング・バイブル・アワードを6回受賞していることからも守備の名手であることは分かるかと思います。

守備面で特筆すべきはその盗塁阻止能力です。

リーグトップの盗塁阻止率は4回ですが、

通算では.412と高いアベレージを誇っています。

座ったままの送球での盗塁阻止や、

2005年には.641をマークしていることからもその強肩ぶりが分かるかと思います。

また、フットワークを活かし捕球から送球までのスピードが早いことも特徴で、

強肩だけに頼っていないことも高いアベレージの要因になります。

なお塁上のランナーを矢のような送球で牽制死させるピックオフプレーも多くあったことから、強肩だけでなくその観察力も特徴の一つと言えます。

リード面でも評価が高く、特に投手陣の信頼が厚いです。

長く1チームに在籍していることもあり、

長い時間をかけ信頼を勝ち取ることができていることも特徴です。

その結果、ピッチャーの投げたい球が分かっており、自分の要求の意図もキャッチング(フレーミング)も卓越した技術を持っており、

手首や肘を柔らかく使い、自然とストライクゾーンに寄せるキャッチングが持ち味です。一見すると動きすぎに見えますが、

捕球と連動して動いていることから、

主審の目線では目立った動きにはなっていないと考えます。

いずれにしても柔らかい捕球は参考になります。

ヤディアー・モリーナが使用するキャッチャーミット

使用するキャッチャーミットはローリングス製で34インチと大きめなミットになっています。

背面はメジャーでは比較的一般的な、左右に革紐を通すタイプのベルトタイプとなっています。

特筆すべきは背面がメッシュになっていることです。

これにより柔らかいミットになるとともに軽量なミットであると推測できます。

ミット購入やオーダーの際には参考にしてみてください。

なおローリングスジャパンから本人の同型の軟式用ミットが販売されています。

本人仕様が欲しい方は検討してみてください。

WBCで巨人小林選手とベスト9争い

WBCでは小林選手とベスト9を争い、結果的に辞退し小林選手が受賞しましたが、

このような活躍もあるのですね。

第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で前回大会に続いてベスト4に入り、果敢に世界に挑む姿が日本中から賞賛を集めた野球日本代表・侍ジャパン。
中でも注目を集めたのは、正捕手としてチームを支えた小林誠司(27=巨人)の活躍だろう。
持ち前の強肩に加えて打撃でも大暴れした小林は、ラッキーボーイと呼ばれ、日本中の野球ファンを驚かせた。

そして、アメリカでの激闘を終えて帰国した小林に、また一つ大きな勲章が加わった。
大会ベストナインに選ばれたはずのプエルトリコの名捕手ヤディアー・モリーナ(34=カージナルス)が前代未聞の受賞辞退を表明し、代わって小林が選出されることとなったのだ。

「今大会では私よりもいいパフォーマンスを見せたキャッチャーが日本代表にいると聞いた。
たくさんの記者、そしてファンが私に投票してくれたことはもちろん光栄なことだ。
しかし、私は前回大会でもベストナインになっている。
選手の活躍を公平に評価してくれる賞であればあるほど、私の前回大会での受賞がより輝かしいものになる。
だからベストナインはコバヤシに与えられなければならないんだ」

実は親日家としても知られるモリーナ。
今大会で日本と対戦することはなかったが、前回2013年の第3回WBC準決勝で日本に勝利した試合後には、落ち込む日本の選手たちを励まし、その健闘を称える姿が話題となった。
特に当時の日本の正捕手だった阿部慎之助(38=巨人)とは連絡先を交換し、モリーナが来日した際には阿部が東京の名所を案内して回った。
互いに捕手論を語り合ったというチームメイト顔負けの仲身が知りたくて――。

引用:朝日新聞デジタル

橘裕司
橘裕司
親日家なのか、イチローのおかげかな

まとめ

本記事ではメジャーだけに留まらず、

世界でも屈指の名捕手でもあるヤディアー・モリーナについて紹介させて頂きましたが、

いかがだったでしょうか?

モリーナはフランチャイズプレーヤーであり、

人気やイメージの面でも歴代の名捕手のひけを取らない点や、

長い時間をかけて築いた信頼関係など、数字に表れない長所もあり、その良さが伝わっているかは心配でもあります。

なおモリーナは現役であることから現在でもプレーを観ることができます。

守備面では多少の衰えはあるものの、

未だに高い水準を維持しており、

打撃では昨シーズンに久々の二けた本塁打をマークするなど、

まだまだ一線級の活躍を見せています。

一方で現在の契約は2020年で満了となることから、

本人は2020年限りでの引退も示唆しています。

引退までにモリーナ選手の姿をしっかりと目に焼き付けたいと思います。

これぞメジャーというプレーもあれば、

繊細かつ緻密なプレーもあるモリーナ選手ですが、

今後の更なる活躍に期待したいと思います。


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