プロ野球・メジャーリーグ

【プロ野球】パリーグのキャッチャー守備ランキング・盗塁部門では甲斐キャノン炸裂

プロ野球パリーグキャッチャー特集

アイキャッチ引用:東北楽天イーグルス

前回はセントラル・リーグの守備成績からキャッチャーの成績を数字でまとめ、

イメージで語られることの多いキャッチャーについて守備成績を数字で示し、

数字上で「優秀なキャッチャーは誰か」について記事を作成しました。

本記事ではパシフィック・リーグの守備成績(2018/8/18付け)から優秀なキャッチャーを紹介したいと思います。

ひいきのチームのキャッチャーの順位を予想したり、

自分の持つイメージや印象との乖離を確認しながら記事を読んで頂けたらと思います。

なお記事中の「規定試合数」とはチーム試合数の×1/2になります。

また、各球団名は一般に分かりやすいと思われる略称を用いています。

→ 【セリーグ】プロ野球のキャッチャー守備ランキング・阪神梅野選手が無双

パ・リーグのキャッチャーの特徴

パ・リーグのキャッチャーについては突出した選手は少ない一方で、

各チームの正捕手がそれぞれ名手であり、正捕手として固定されている選手とチームが多い傾向があります。

今シーズン規定試合数に達しているキャッチャーのゴールデングラブ賞の受賞回数では、楽天の嶋選手が2回(2010年、2013年)、

日本ハムの鶴岡選手が1回(2009年)、ソフトバンクの甲斐選手が1回(2017年)となっており、

混戦であることが分かるかと思います。

なお、その他現役の選手でゴールデングラブ賞を受賞しているとしては、現楽天の細川亨選手や、現西武の炭谷銀仁朗選手がいます。

次項からは各選手の守備成績について解説します。

なお各守備成績については、前回セ・リーグについての記事で詳細を説明しているため、本記事では詳細を省略します。

守備率

守備率とは「守備機会に対して失策しなかった率」のことであり、

守備率が高いということは、すなわち「守備機会に対して失策が少ない」ことを示します。

では、規定試合数に到達しているキャッチャーの守備率について下記にまとめました。

1 嶋 基宏(楽天):.999
2 若月 健矢(オリックス):.996
3 清水 優心(日本ハム):.995
4 田村 龍弘(ロッテ):.994
5 甲斐 拓也(ソフトバンク):.993
6 山崎 勝己(オリックス):.992
7 鶴岡 慎也(日本ハム):.9902
8 森 友哉(西武):.9898

守備率の一位はゴールデングラブ賞を2回受賞している楽天の嶋選手になります。

現時点での.999はかなり高い数字です。

嶋選手のシーズン最高も2013年に記録した.997となっています。自己ベストを更新に期待したいと思います。

二位はオリックスの若月選手です。

二年目の2016年シーズンから出場試合数を増やし、

今シーズンは正捕手として定着しつつある若手になります。定着一年目の今シーズン終了時点でどういった成績を残しているのか、

来シーズン以降を占う意味でも注目が必要です。

三位以降で気になるのは五位のソフトバンク・甲斐選手と七位の日本ハム・鶴岡選手です。

どちらもゴールデングラブ賞の受賞経験者ながら、今シーズンは守備率面で苦しんでいるようです。

決して低い数字は有りませんが、今後どこまで改善できるかに期待したいです。

ちなみにパ・リーグ出身の「名捕手」とされるキャッチャーの通算守備率ですが、

元西武ライオンズの伊東勤氏は2327試合出場で.995、

元ダイエー/ソフトバンク/阪神タイガースの城島健司氏は日本プロ野球では1245試合出場で.993となっています。

両名でのゴールデングラブ獲得回数は14回を数えていることから、

両名の通算守備率を越えてくるような選手が出てくることを期待したいと思います。

盗塁阻止率・甲斐キャノンで1位獲得

盗塁阻止率は盗塁の企図数に対する盗塁を阻止した率であり、

盗塁阻止率が高ければ高いほど「盗塁への抑止力の高いキャッチャー」だと言うことができます。

なお基準としては、三割を越えていれば十分高く、四割を越えれば超一流であると考えれば良いと思います。

では、規定試合数に到達しているキャッチャーの盗塁阻止率について下記にまとめました。

1 甲斐 拓也(ソフトバンク):.426
2 森 友哉(西武):.386
3 鶴岡 慎也(日本ハム):.361
4 嶋 基宏(楽天):.323
5 田村 龍弘(ロッテ):.310
6 若月 健矢(オリックス):.302
7 清水 優心(日本ハム):.255
8 山崎 勝己(オリックス):125

パ・リーグのキャッチャー陣の盗塁阻止率は全体的にセ・リーグを上回っており、

6人が三割を越えていることから、それぞれの選手が高いレベルを有していることが分かります。

一位は唯一四割を越えているソフトバンクの甲斐選手でした。

強肩のイメージが非常に強い選手でもあるため、イメージ通りの結果となりました。

2015年には二塁送球タイムは驚愕の1.67秒を記録。

これは非公式ながら、2015年の世界最速タイムとなっており、

甲斐キャノン」と呼ばれる強肩と、捕球からの早さ、送球の正確性を高いレベル兼ね備えた選手になります。

二位は西武の森友哉選手です。

豪快な打撃が魅力であり、守備率は八位の森選手ですが、

盗塁阻止率はハイアベレージを誇ります。

強肩であるだけでマークできる成績ではないことから、

やはり強肩と捕ってからの早さ、送球の正確性が高いレベルでバランスしていると考えます。

なお興味深いのは甲斐選手、森選手ともに身長が170cmとなっていることです。

プロ野球の世界では小柄と言われる身長ですが、その身長がステップの軽快さ等にはアドバンテージとなっている可能性もあると推測します。

また、両名とも現在はキャリアハイの成績となっています(甲斐選手が2017年102試合出場で.324、森選手が2016年26試合出場で.360)。

二人が今シーズンにどういった成績を残すのかはもちろん注目が必要ですが、来年以降に二人の能力がどこまで伸びるのか、

ランナーの企図数が減る中でどういった成績になるのかについても注目が必要です。

ちなみにパ・リーグ出身の「名捕手」とされるキャッチャーの通算盗塁阻止率ですが、

元西武ライオンズの伊東勤氏は実働22年間で.341、四割は一度記録しています(1994年)。

元ダイエー/ソフトバンク/阪神タイガースの城島健司氏は日本プロ野球での実働114年間で.383となっており、

リーグトップが四回、2002年には.508で五割越えを記録しています。

なおメジャーでも2007年には.465でリーグトップを記録。

四年間での通算は.400と高い数字を残しています。やはり名捕手と呼ばれるには三割後半は欲しいところかと考えます。

捕逸数(パスボール)

捕逸(パスボール)とはピッチャーが「捕球可能なコース」に投じた球をキャッチャーが捕球できず、

ランナーが進塁することになります。暴投(ワイルドピッチ)との違いは「捕球可能なコースか否か」です。

では、捕逸数について下記にまとめました。捕逸数に関しては規定試合数関係なく、記録している選手を紹介します。

1 嶋 基宏(楽天):9
2 鶴岡 慎也(日本ハム):5
3 森 友哉(西武):4
4 市川 友也(ソフトバンク):3
4 甲斐 拓也(ソフトバンク):3
6 山崎 勝己(オリックス):2
7 岡田 雅利(西武):1
7 田村 龍弘(ロッテ):1
7 若月 健矢(オリックス):1
7 石川 亮(日本ハム):1
7 伊藤 光(オリックス):1
7 細川 亨(楽天):1
7 黒羽根 利規(日本ハム):1
7 炭谷 銀仁朗(西武):1
7 山下 斐紹(楽天):1

守備率一位の楽天・嶋選手が捕逸数も一位となりました。

守備率はキャッチャーのエラーが反映される成績ですが、

捕逸数は「バッテリーエラー」が反映される成績になります。

ブロッキング能力が低ければ捕逸数は増えますが、

暴れ球のピッチャーや落ちる球を得意とするピッチャーが多くても増える傾向があります。

よって嶋選手のブロッキング能力だけでなく、

投手陣についても目を向ける必要があります。

しかし嶋選手は2013年〜2015年は三年連続で捕逸数リーグ最多になりますので、根本的に見直した方が良い点があるのかもしれません。

二位は一位と大きな差で日本ハムの鶴岡選手となりました。

例年は100試合以上の出場でも5個を越えたことはなく、

選手としてはベテランの域でもあることから衰えによる影響も有るかもしれません。

今シーズンは4年ぶりに古巣(昨年まではソフトバンクに在籍)に復帰しており、若手への影響力も期待されています。

ここでもパ・リーグ出身の「名捕手」とされるキャッチャーの通算捕逸数と比較すると、

元西武の伊東勤氏は92個、出場試合数から算出した一試合あたりの捕逸数は約0.04個となっており、

144試合に換算すると5.7個となっています。

一方で元ダイエー/ソフトバンク/阪神タイガースの城島健司氏は58個、

出場試合数から算出した一試合あたりの捕逸数は約0.05となっており、

144試合に換算すると6.7個となっています。

名捕手とされる選手のそれぞれの捕逸数を下回ることができれば、

正捕手として信頼される選手になれると考えます。

まとめ

今回数字でまとめて見た結果ですが、

パ・リーグのキャッチャーにおけるゴールデングラブ賞の受賞予想は混戦であるように思います。高い次元でのバランスでいうと、

2013年以来の獲得となる楽天の嶋選手か、

二年連続の獲得となるソフトバンクの甲斐選手が有力であると考えます。

もちろん、選考にあたっては”印象”が重要でもあるため、

チーム成績や打撃成績も関わります。

また、シーズン途中でもあることから、

これから各選手がどういった成績を残し、

どの選手がゴールデングラブ賞を獲得するのか結果を待ちたいと思います。

なお、今回セ・リーグとパ・リーグのキャッチャーを紹介するに当たり、

「守備率」、「盗塁阻止率」、「捕逸数」での比較をしましたが、

実際には「捕手別防御率(CERA)」やフレーミングに関する指標も出てきています。

これからはキャッチャーも印象だけではなく、

より数値化して評価されていくかもしれません。

それにより正当に評価されるキャッチャーも出てくるはずです(もちろんその逆も)。

しかしキャッチャーの技術が数値化され、

選手がより具体的に修正点を把握できることはメリットしかないはずです。

近い将来、

より多くの指標が積極的に活用され、選手も観客もより野球を楽しめるようになると嬉しいですね。


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