アイキャッチ引用:楽天イーグルス
「NPB12球団ジュニアトーナメント」をご存知でしょうか?
少年野球の将来有望な少年達がプロ野球が結成するジュニアチームに所属し、
12球団でトーナメントを戦っていくというものです。
今年の甲子園でもNPBジュニア出身の選手はたくさん出ていました。
前橋育英の梅澤修二選手は東京ヤクルトスワローズジュニアに、二松学舎大付の山田将義選手は読売ジャイアンツジュニアに、横浜高校の及川選手は千葉ロッテジュニアに選ばれた実績があります。
今回はそんなNPB12球団ジュニアトーナメントについて解説していこうと思います。
Contents
NPB12球団ジュニアトーナメントとは・動画で把握してみよう
NPB12球団ジュニアトーナメントは、
2005年から実施されている少年野球の大会になっており、2018年で第14回を数えます。
日本野球機構(NPB)及び、同機構に属するプロ野球12球団が主催となっており、
「子供たちが“プロ野球への夢”という目標をより身近に持てるように」
という考えのもと毎年12月下旬に実施されています。
試合会場は、宮崎県での開催となった2015年第11回大会と2016年第12回大会を除き、
福岡ソフトバンクホークスの本拠地である福岡ヤフオク!ドームと北海道日本ハムファイターズの本拠地である札幌ドームで開催されています。
大会の概要
12球団ごとに小学校5年生・6年生(チームによっては6年生のみが対象)を中心としたジュニアチームを結成しており、
それぞれのチーム名は各球団名に「ジュニア」とつけた名前になっています(例:中日ドラゴンズジュニア)。
各球団のユニフォームと若干の差異はあるものの、ほぼ同一のユニフォームを着用します。
日程は、3チームずつ4グループに分かれてグループリーグを戦い、
各一位の4チームが決勝トーナメントに進出し優勝を争います。
例年では、グループリーグを2日間、決勝トーナメント1日の計3日間の日程で開催されます。
チームを率いるのは各球団の少年野球担当となっており、
担当がいない場合は各球団が任命したOBが務めています。
一部のチームでは2018年の監督については既に発表されていますので、一覧で後述します。
なお使用級は軟式C号球が使用されます。
2018年のNPB12球団ジュニアトーナメントのセレクション・どうやって入る?入団する?
各チームともに5〜6月頃から募集を開始し、
7月頃から複数回の選考会が実施され、最終的に18人の選手が選出されます。
「2018横浜DeNAベイスターズジュニアチーム」の結団式を実施しました!
過去最多応募数となる910名から選ばれた16名のメンバーは、
『NPB12球団ジュニアトーナメント2018』に出場します。この後、試合前のハマスタでノックのお披露目です⚾️#baystars#ベイスターズジュニア pic.twitter.com/HyRGJVBr1V
— 横浜DeNAベイスターズ (@ydb_yokohama) 2018年8月23日
12月27日から #札幌ドーム で開催される「NPB12球団ジュニアトーナメント2018」出場する #ジャイアンツジュニア の一次選考会を23日、#ジャイアンツ球場 で行いました。詳しくは公式サイト⇒https://t.co/UI8HiuYj3b pic.twitter.com/7OqWMQ0ZGi
— 読売ジャイアンツ(Giants) (@TokyoGiants) 2018年7月24日
「NPB12球団ジュニアトーナメント 2018」に出場する阪神タイガースジュニアチームの選手セレクションの参加者を募集いたします。
セレクション開催概要はこちらhttps://t.co/bncc9mPwtw— 阪神タイガース (@TigersDreamlink) 2018年7月2日
身体能力・野球の技術はもちろんですが、
それ以外にも練習の姿勢であったり、
態度といった面も加味して選考を実施するチームがほとんどのようです。
なお選出後は土・日曜日、祝日に練習が行われますが、
各チームの本拠地付近での練習となります。
一応、楽天の募集要項を例として貼り付けておきます。
セレクション開催概要
開催日 | 2018年7月28日(土) |
---|---|
予備日 | 2018年7月29日(日) |
会場 | 楽天生命パーク宮城 (宮城県仙台市宮城野区宮城野2-11-6) |
当日スケジュール |
セレクション通過者発表は、後日通過者の方にのみ連絡いたします。(各県セレクション又は最終セレクションへのご案内です) |
実技内容 | キャッチボール・塁間走・遠投等の各種測定 試合形式による総合能力チェックなど
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使用球 | 全日本軟式野球連盟公認球(軟式C号球) |
服装・持ち物 | ユニフォーム・グローブ・バット・スパイク・飲料・着替えなど |
参加条件 |
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選考の目安 | 50m走:8.5秒以下 遠投:50m以上 5年生に関してはチームでレギュラーであることが必須です。 |
選考者 |
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2018年NPB12球団ジュニアトーナメントの各チームの監督
「大会の概要」の項で説明しましたが、
各球団の監督は、少年野球担当者かOBとなっています。
一部のチームでは2018年の監督が既に発表されていましたので、紹介したいと思います。
(2017年度)となっているチームは2018年度の監督・コーチが発表されていませんでしたので、
2017年度の監督・コーチを記載しています。
本大会の特徴として、各監督は現役時代と同じ背番号を使用しており、
選手と重複する場合でも着用が認められています。なお、順番は順不同になります。
広島東洋カープジュニア(2017年度)
監督:山内泰幸 コーチ:佐々木真悟、安達哲夫
阪神タイガースジュニア
監督:八木裕 コーチ:柴田講平、鶴直人
横浜DeNAベイスターズジュニア
監督:加藤政義 コーチ:鈴木尚典、秦裕二
読売ジャイアンツジュニア
監督:加藤健 コーチ:田中大二郎、阿南徹
中日ドラゴンズジュニア
監督:湊川誠隆
東京ヤクルトスワローズジュニア
監督:度会博文 コーチ:河端龍、野口祥順
福岡ソフトバンクホークスジュニア
監督:新垣渚 コーチ:帆足和幸、河野大樹
埼玉西武ライオンズジュニア(2017年度)
監督:岡村隆則 コーチ:平尾博嗣、星野智樹
東北楽天ゴールデンイーグルスジュニア
監督:牧野類 コーチ:井上純、土谷鉄平
オリックスバファローズジュニア
監督:塩崎真 コーチ:不明
北海道日本ハムファイターズジュニア(2017年度)
監督:高口隆行 コーチ:立石尚行、池田剛基
千葉ロッテマリーンズジュニア(2017年度)
監督:武藤一邦 コーチ:堀内久雄、上野大樹
2017年の大会結果
2017年は中日ドラゴンズジュニアが阪神タイガースジュニアとの決勝戦で、
1-0という息の詰まる好ゲームを制し、2年ぶり3度目の優勝を果たしました。
その他ベスト4は北海道日本ハムファイターズジュニア、
横浜DeNAベイスターズジュニアとなっています。
なお、この大会では埼玉西武ライオンズジュニアが女子選手の蔵方菜央選手を主将に任命。ジュニアチームでは史上初の女子選手の主将となり、
蔵方選手がエースとしてチームを引っ張ったことと併せて話題となりました。
→ 蔵方菜央・埼玉西武ライオンズジュニア主将は小学生で最速116km!
各日の結果は下記です。チーム名は略称としています。
◆1日目
・グループA
第一試合
千葉ロッテJr.1-2広島カープJr.
第二試合
広島カープJr.0-7日本ハムJr.
・グループB
第一試合
読売ジャイアンツJr.4-5阪神タイガースJr.
・グループC
第一試合
西武ライオンズJr.4-6中日ドラゴンズJr.
第二試合
中日ドラゴンズJr.2-0東北楽天Jr.
・グループD
第一試合
オリックスJr.2-8福岡ソフトバンクJr.
◆2日目
・グループA
第三試合
日本ハムJr.0-1千葉ロッテJr.
・グループB
第二試合
阪神タイガースJr.3-2ヤクルトJr.
第三試合
ヤクルトJr.2-5読売ジャイアンツJr.
・グループC
第三試合
東北楽天Jr.2-0西武ライオンズJr.
・グループD
第二試合
福岡ソフトバンクJr.7-10横浜DeNA Jr.第三試合
横浜DeNA Jr.8-1オリックスJr.
NPB12球団ジュニアトーナメント出身のプロ野球選手
近年のドラフトではジュニアトーナメント出身者が多く指名されています。
2011年に初の出身選手(2005年出場)がドラフト指名され、
その後は毎年コンスタントに複数人がドラフト指名されています。
2015年には大学を経由した選手も指名されました。
2011年から2017年までの指名選手の一覧は下記になります。
指名年度 | 選手 | 指名球団(指名順位) | 出場ジュニアチーム | 出場年 |
2011年 | 高城俊人 | 横浜DeNAベイスターズ(2位) | ソフトバンクJr. | 2005年 |
近藤健介 | 北海道日本ハムファイターズ(4位) | ロッテJr. | 2005年 | |
柿原翔樹 | オリックスバファローズ(育成2位) | ソフトバンクJr. | 2005年 | |
2012年 | 今井金太 | 横浜DeNAベイスターズ(育成1位) | 広島Jr. | 2006年 |
2013年 | 松井裕樹 | 東北楽天ゴールデンイーグルス(1位) | 横浜Jr. | 2007年 |
森友哉 | 埼玉西武ライオンズ(1位) | オリックスJr. | 2007年 | |
田口麗斗 | 読売ジャイアンツ(3位) | 広島Jr. | 2007年 | |
砂田毅樹 | 横浜DeNAベイスターズ(育成1位) | 日本ハムJr. | 2007年 | |
2014年 | 小野郁 | 東北楽天ゴールデンイーグルス(2位) | ソフトバンクJr. | 2008年 |
淺間大基 | 北海道日本ハムファイターズ(3位) | ヤクルトJr. | 2008年 | |
香月一也 | 千葉ロッテマリーンズ(5位) | ソフトバンクJr. | 2008年 | |
高濱祐仁 | 北海道日本ハムファイターズ(7位) | ソフトバンクJr. | 2008年 | |
戸川大輔 | 埼玉西武ライオンズ(育成1位) | 日本ハムJr. | 2008年 | |
木村聡司 | 広島東洋カープ(育成2位) | 中日Jr. | 2008年 | |
2015年 | 高山俊 | 阪神タイガース(1位) | ロッテJr. | 2005年 |
川越誠司 | 埼玉西武ライオンズ(2位) | 日本ハムJr. | 2005年 | |
船越涼太 | 広島東洋カープ(4位) | ロッテJr. | 2005年 | |
オコエ瑠偉 | 東北楽天ゴールデンイーグルス(1位) | 巨人Jr. | 2009年 | |
網谷圭将 | 横浜DeNAベイスターズ(育成1位) | ロッテJr. | 2009年 | |
2016年 | 藤平尚真 | 東北楽天ゴールデンイーグルス(1位) | ロッテJr. | 2010年 |
九鬼隆平 | 福岡ソフトバンクホークス(3位) | オリックスJr. | 2010年 | |
浜地真澄 | 阪神タイガース(4位) | ソフトバンクJr. | 2010年 | |
今井順之助 | 北海道日本ハムファイターズ(9位) | 中日Jr. | 2010年 | |
2017年 | 安田尚憲 | 千葉ロッテマリーンズ(1位) | 阪神Jr. | 2011年 |
櫻井周斗 | 横浜DeNAベイスターズ(5位) | ヤクルトJr. | 2011年 | |
西浦颯大 | オリックス・バファローズ(6位) | ソフトバンクJr. | 2011年 | |
西巻賢二 | 東北楽天ゴールデンイーグルス(6位) | 楽天Jr. | 2011年 |
まとめ
本記事では、少年野球の一大イベントともいえるNPB12球団ジュニアトーナメントについてまとめましたがいかがだったでしょうか。
筆者が率直に感じたのは「羨ましい」でした。
何故なら筆者が少年野球をやっていた時には開催されていなかったからです。
開催されていれば、選出されていなかったとしても、
身近な目標を持つことができたと思います。
子供のうちから、プロとほぼ同じユニフォームを着用し、
レベルの高い仲間とプロの指導を受ける経験は間違いなく財産になると考えます。
現在少年野球で汗を流している野球少年は、
目標の一つとして設定するのも良いと考えます。
各球団ともにHPで募集要項を公開していますので、気になった方は調べて頂ければと思います。
以上、多くのプロ選手を輩出するNPB12球団ジュニアトーナメントとは?…の話題でした!