野球の技術解説

最強打撃理論?シンクロ・ツイスト・うねり打法とフライボール革命を解説

最強打撃理論?シンクロ・ツイスト・うねり打法とフライボール革命を解説

バッティングには、

「これ」といった唯一の正解は無く、

現在に至るまで数多の理論が提唱されてきました。

そのそれぞれは「万人にとっての正解」ではないと思いますが、

「人によっては正解」になり得ると考えます。

人はそれぞれ、体型や筋肉量、関節の稼働域、それまで積み重ねた経験が違うことから、

「誰かの正解は自分の不正解」ということはあり得ますし、その逆も当然あります。

しかし自分にとっての正解も不正解も、

何も知らない状態で探すのは困難、というか無理だと考えます。

本記事は様々な打撃理論を紹介することで、

球児たちの気づきのヒントとなればと考え、まとめてみました。

是非気になった理論があったらトライをし、

「自分にとって」正解か不正解か判断してみてください。

なお気になった際はネットで調べるのも良いですが、

紹介している書籍の購入をオススメします。

情報の質と正確性に関しては大元となる書籍に勝るものは無いからです。

それでは以下に各打撃理論を紹介したいと思います。

シンクロ打法

シンンクロ打法は手塚一志氏が提唱した打法になります。

簡単に言うと、タイミングを合わせる方法についての理論になります。

タイミングについては、「1、2、3で振る」といったように教わることが多いと思いますが、

これはボールが来る(インパクトの)「3」から逆算することでタイミングを合わせていることになります。

よってイメージしてみると、

ピッチャーによっては「1・・2、3」だったり「1、2・・3」だったり、

バラバラになることが分かるかと思います。

ピッチャーによってタイミングの取り方が違うのは当たり前と思いがちですが、

シンクロ打法はピッチャーの「ある部分」に合わせることによって、

殆どのピッチャーにタイミングを合わせることができるといった理論になります。

その「ある部分」とは、「ピッチャーの重心の上下動」になります。

具体的には、ピッチャーの軸足に体重が乗り、沈み込む動きのことです。

重心の上下動から先の動きは個人差が少ないことから、

殆どのピッチャーに対し、

特別な作業をすることなくタイミングを合わせることが可能になります。

これによりピッチャーによる成績差も少なくなり安定感を得ることが出来ますし、

特に学生野球は初見のピッチャーとの対戦が多いことから、

そういった場面での対応力も伸ばすことができます。

なおシンクロ打法には下記のように複数の種類がありますし、

他にもピッチャーの前後の動きに同調するシンクロ打法もありますので、是非自分に合う同調のポイントを見つけてください。

  • Aタイプ:前足の伸び上がりに同調
  • Bタイプ:重心の沈み込み始めに同調
  • Cタイプ:重心の沈み込みの底に同調

シンクロ打法参考書籍

シンクロ打法を提唱した手塚一志氏の著書が最も的確だと思いますので紹介します。

理論の詳細から、練習方法まで具体的な内容が示されているため、

すぐに実践することが可能な内容になります。

しかし、現在では絶版となっていますので、中古品を探う必要があります。

手塚一志 バッティングが変わる!驚異のシンクロ打法―発見!タイミングの法則

本サイトでは以前にもシンクロ打法についてより詳しく解説したことがあります。

是非この機会に読んでみてください。

うねり打法

うねり打法もシンクロ打法同様に手塚一志氏が提唱した打撃理論になります。

うねり打法とは、軸足に体重をしっかり乗せ、スパイクから順に下半身をねじっていき、

スイングする打法になります。

字にすると当たり前に感じますが、

特徴は「インパクトまで軸足が拇指球を支点に回転しない」ことです。

イメージとしては、軸足に体重を乗せ、スパイクの内側をしっかり地面に押しつけ、

ふくらはぎから太股、腰、上半身へと回転伝えていくイメージです。

なおインパクト前にかかとが浮くのは許容しています。

うねり打法をするとスイングしている身体は、頭が後ろに下がり、

キャッチャー側から見ると上半身が反対の打席へバナナ型にカーブします。

拇指球で回転する打法よりもその傾向は顕著になります。

うねり打法のメリットは、下半身主導による螺旋状の筋出力と重心移動によりインパクトが強くなる点と、

一気に回転する拇指球回転に比べ、タイミングが外れても腰の開きをこらえやすい点です。

なおうねり打法は提唱以前から、

多くの打者が知らず知らずのうちに実践していたと言われており、

王貞治氏や小笠原道大氏、中村紀洋氏がうねり打法に分類されています。

なお現役では埼玉西武ライオンズの森友哉選手が分類されています。

うねり打法書籍

うねり打法を提唱した手塚一志氏の著書が最も的確だと思いますので紹介します。

筆者も現役時代は所有していましたが、誰かに貸したまま紛失中です。

内容も分かりやすく、具体例が多いためタメになる書籍だと思います。

しかし、この本も絶版となっていることから、中古を探す必要があります。

 

ツイスト打法

ツイスト打法は巨人の阿部慎之助選手が活用していることでも有名な打法になります。

簡単にいうと、インパクトの瞬間に腰をキャッチャー方向に回転(逆回転)させるイメージで打つ打法になります。

イメージは、軸足に体重を乗せ、前足に重心を移動させ、スイングしていく際に、

腰の開きを抑える(止める)のが最も近いと考えます。

ツイスト打法のメリットは、身体の開きを抑えることから、目線のブレも減るとともに、

タイミングを外されても軸足側に体重が残りやすくなることです。

また腰が固定されることでヘッドが走り、ヘッドスピードが向上すると言われています。

なお腰が固定しているにも関わらず体重をピッチャー側の足に乗せてスイングすることで、

インパクト前後に軸足の踵が浮くことがあります。

これは大谷翔平選手や一部のメジャーリーガーに見られる現象で、

しっかりと軸足に体重が乗った状態で球を待ち、

力強くスイングする事ができているのであれば問題ではありません。

極端に腰を固定したり、

体重を前足に乗せて良い感触があるのであればトライしてみても良いと考えます。

ツイスト打法参考書籍・動画

ゴルフ関係の書籍が数点ありましたが、野球に関係する書籍はありませんでした。

動画サイトに解説の動画もありますので、そちらを参考にした方が良いかと考えます。

フライボール革命

上記の三種類は打撃フォームに関する技術的な理論でしたが、

「フライボール革命」は技術というよりも「思想」になります。

近年メジャーリーグでホームランが増えている要因の一つとして、

「バレルゾーンの発見」があります。

バレルゾーンとは角度30度前後の打球が通るゾーンになります。

このゾーンを158km/h以上の速度で通過した打球は8割がヒット、

もしくはホームランとなることから、

「フライを狙いにいく」思想を持つ打者が増え、

この流れこそが「フライボール革命」になります。

またセイバーメトリクスによると、

フライよりもゴロの方がアウトになる確率が高いことが分かっており、

これもフライを狙いにいくバッターが増えた要因になります。

セイバーメトリクス (SABRmetrics, Sabermetrics) とは、野球においてデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法である。

引用:wikipedia

技術的には、ボールの下を叩くとともに、

軸足側の肩を下げ過ぎることなく(肩とバットが平行になるように)アッパー気味でスイングすることで打球を上げることが目標になります。

なおアッパースイングというとコンタクトしにくくなるイメージがありますが、

アッパースイングでないバッターはいませんので、

最短距離のアッパースイングを自分のものにできれば、コンタクト能力が低くなることはないと考えます。

ただし注意点があります。

それは闇雲にフライを上げれば良いのではなく、

バレルゾーンを通るフライを狙う意識と打球速度が必要な点です。

また試合やランナーの状況によってはゴロを狙った方が良いこともあります。

いずれにしても状況に応じて柔軟に活用することを前提に自分に落とし込めれば武器になると考えます。

なお「フライボール革命」の筆頭として、

日本でいうと福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手が筆頭になるかと思います。

柳田選手は誰が見ても分かるアッパースイングが特徴ですが、

スイングスピードが速いことから、フライがヒットやホームランになっています。

2018/9/12現在では打率.360、34本塁打をマークしています。

データはありませんが、バレルを通過している打球が多いはず、と考えます。

フライボール革命参考書籍

書籍を探してみましたが、近年提唱されてきた理論なためか書籍は見当たりませんでした。

ネット上では著名な評論家が実名かつデータ付きで紹介している記事もありますので参考にしてみてください。

まとめ

打撃理論についてまとめましたが、

冒頭で言ったようにどの理論も「万人にとっての正解」ではありません。

そのため試してみても上手くいかないことも当然あります。

しかし、正解だけでなく不正解も知っていることは無駄ではなく、

今後の野球人生において決して無駄にはなりません。

例えば、スランプに陥った時に立ち戻る場所や試している引き出しになったり、

そうでなくても試すことで新しい発見があるかもしれません。

そういった経験が選手としての「深み」になり、より高いレベルへのステップとなると考えます。

また、色々試すことはフォームを見失うリスクもあることから闇雲に試すべきではありませんが、

試すことで自分に合うのか合わないのかが分かりますし、

組み合わせれば上手くいくこともあります。いずれにしても試す(トライ)がなければ得ることはありません。

長々と説明してきましたが、本記事で筆者が最も伝えたいのは、下記のニ点です。

  1. 人にとっての正解は自分の正解ではないかもしれない(その逆もありえる)
  2. 自分にとって正解は一つではないかもしれない

①と②のどちらもですが「決めつけず柔軟な思考」が大事です。

自分を識ることはとても大事なことですが、「自分はこう!」と決めつけずに、

トライすることで様々な経験を柔軟に吸収し、

深みのある野球選手になってもらえると幸いです。

きっとその経験は野球だけでなく、それ以外のことにも活きていくと思います。

本記事によって、野球以外も含め視野が少しでも広がると幸いです。


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