2019年甲子園・夏大会注目選手

東妻純平(智辯和歌山)強肩・強打の大黒柱捕手。夏の甲子園へ。

東妻純平(智辯和歌山)強肩・強打の大黒柱捕手。夏の甲子園へ。

あらすじ

強豪、智辯和歌山。同チームで、5季連続甲子園の快挙を果たした174cm75kgの小柄なプロ注目捕手がいる。

遠投125mの強い地肩を生かした送球が一番の魅力。

 

二塁送球は1.9秒台(最速1秒84)を計測する。

本人も肩の強さには自信を持っており、ランナーが少しでも隙を見せれば、果敢に刺しにくる。

 

パワフルな打撃も魅力で、猛打のチームにあって小柄ながら4番を任せられているその素性とは。

プロフィール

  • 世代 2001年度生まれ
  • 投打 右投右打
  • ポジション 捕手
  • 所属 智辯和歌山
  • 学年 3年
  • 中学 紀州ボーイズ 2014年,2015年,2016年
  • 高校 智辯和歌山高校 2017年,2018年,2019年
  • 全国大会(中学) 中学3年 2016年ボーイズ春季全国大会(2回戦)
  • 全国大会(高校) 高校1年 2017年全国高校野球選手権大会(2回戦)
  • 高校2年 2018年選抜高等学校野球大会(準優勝)2018年全国高校野球選手権大会(1回戦)
  • 高校3年 2019年選抜高等学校野球大会(ベスト8)

 

智辯和歌山でエースだった5歳上の兄、勇輔(現ロッテ)さんの影響もあり、入学。

キャッチャーとして1年の夏からベンチ入りし、秋から正捕手としてチームの主軸へ成長。

秋の和歌山県大会優勝、近畿大会準優勝を果たし、個人としては、計11試合で17安打、打率.500、8打点をマーク。

 

また、1年の冬には和歌山選抜の一員として台湾遠征も経験。

2年春の甲子園選抜大会に出場した際には準優勝に貢献。

中学時代

中学では紀州ボーイズに在籍。

中学3年生のときに全国大会へ出場を経験。

ショートのポジションでプレーしていた。

捕手にコンバート

中学時代は遊撃手。

強肩を買われて高校入学直後に高嶋仁監督(当時)から捕手挑戦の打診を受けると、二つ返事で引き受けた。

「好きだったので。自信はなかったけど、出来ますって言いました」。

 

元プロ捕手の中谷仁コーチ(現、監督)の教えを受けた。『勝ったら投手の手柄。

負けたら自分の全責任』。

 

口を酸っぱくして言われるのは、主役は投手であるということ。

「どれだけピッチャーを輝かせてあげられるか」を肝に銘じている。

 

中谷コーチのおかげで、野球への取り組み方が変わった。

ショートバウンドの投球が当たっても、「投手が放りにくくなったりする」と痛みを顔に出さない。

 

1日に2、3行でもいいから本を読め、という助言から野村克也(元、南海等)氏の著書などを手にとって気になったフレーズをノートに書き込み、プレーに生かす。

 

捕手というポジションは、一挙手一投足がチームの勝敗を左右する。

重要なポジションなだけに、決断が直に結果となって表れる。

 

一昨秋の近畿大会決勝で大阪桐蔭の根尾選手(3年)に本塁打を打たれ、0-1で負けた。“一球”を身をもって知り、

「時間を削ってでも打者を研究しろ」

という中谷コーチの言葉が身にしみた。

 

昨年8月末から、指揮を執る中谷仁監督は、巨人や阪神で捕手としてプレー。

プロを目指す東妻選手には特に熱心に指導してきた。

 

「多々カミナリを落とします。キャッチャーとして大事なこと、取り組み方について厳しくいっている」

と中谷監督。

 

厳しさが分かる場面があった。

 

それは2019春の近畿大会・智辯学園との一戦。

この智辯対決は智辯和歌山がリードしながら満塁ホームランを浴びるなど、最終的に7対9で敗戦。

 

その試合中、連続四球からの失点にしびれを切らした中谷監督は、公式戦で初となる東妻純平選手を途中で交代させるといったことがあった。

 

さすがにこの事態には観客からも驚きの声が挙がっていたが、未だに忘れないのが東妻選手が見せたベンチでの立ち振る舞い。

 

それは、後を受け捕手のポジションに入った後輩の配球をノートに書き留めていた姿だった。

 

普通であれば、悔しさに打ちひしがれてしまうのだが、切り替えてしっかりと学ぶ姿勢があった。

 

今大会期間中、東妻選手は「まだまだ不安。ずっと不安です」と心情を吐露していた。

 

「正直つらかった。何をやってもだめで、うまくいくことなんて本当になかった」

 

そんな中でも着実に結果を残してきた。和歌山県大会3回戦の粉河戦では右越えに2ランを放ち、3打数2安打2打点とコールド勝ちに貢献。

 

指揮官も

「カミナリを落とし続けると、必ず結果を出すんです。ストレス発散で思いっきり振れてるんかな」

とその活躍ぶりに歓喜した。

 

3年連続となる夏の甲子園出場を決め、指揮官は

「バッテリーには苦しい思いをさせた。本当に高いレベルを要求して、突き放したりもした。今日はバッテリーがひとつになってくれた」

と投手陣4人を好リードした東妻選手の成長をたたえた。

 

壁を乗り越え、優勝を手にした東妻選手も

「光が見えなくて、ずっとトンネルの中にいる感じだったけど、いざこういう舞台で自分のプレーをみせられたことが何より嬉しい」

とナインと喜びに浸った。

 

セールスポイント

東妻選手のセールスポイントはなんといっても肩の強さ。

遠投は125m、二塁までの送球も高校生トップクラスどころか、プロ選手にも引けを取らない。

 

プロ選手は1.95秒と言われており、東妻純平選手はどれくらいかというと、最速1.84秒で平均1.9秒だからプロ選手並みということになる。

また、キャッチャーでありながら50mのタイムは6秒3という俊足の持ち主でもある。

伝統ある猛打の高校で、2年秋から3年春頃まで四番を打つ打撃力を持ち合わせている。

 

現在、智弁和歌山打線の4番には1年生の徳丸選手が座り、東妻選手は6番。打線として機能しているが、4番を譲る悔しさもあったはず。

 

夏の戦いは持っている実力はもちろんのこと、3年生の精神力が大いに勝敗を左右するもの。

 

だからこそ東妻選手にはぜひ、打席で意地を見せて甲子園で暴れてほしい。

将来像

東妻選手の5歳上の兄は、千葉ロッテに2位指名された東妻勇輔投手。

東妻選手の将来の夢は、

「プロでの兄弟バッテリーを組むこと」

と話している。兄弟で同じチームに入れるとなるとかなり話題になる。それが、バッテリーを組むとなるとさらに脚光を浴びるだろう。

 

同じチームでなくても、活躍を見せ、オールスターや侍ジャパンでバッテリーを組めれば、見ている人達を魅了することだろう。その日を現実にすべく、まずはプロ入りを果たしてほしい。

 

参考資料:

https://mainichi.jp/koshien/articles/20180405/k00/00m/050/129000c

 

関連コンテンツ:



COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です