こんにちは、橘裕司です。
先日、実家に帰省したのですが、こんな会話がありました。
そう言い残し母は去っていった。
巷では有名な高校球児の進路情報は腐る程インターネットに情報が載っていて、私立の有名大学の名前がずらずらと並んでいる。
しかし、ほとんどの人が球児が有名大学に進学したのは、
「頭も良かった」
「学校の成績も良いから」
と思い込んでしまっていることに気付いた。
ずる賢い球児だった僕は高校球児の大学進学の方法については中学時代から死ぬほどリサーチしていたのでかなり詳しい自負がある。
早稲田大学と慶應大学の進学を本気で狙っていたのだ。
怪我をして野球推薦は泡となって消えてしまい、結局受験して国立大学に進学したので無駄な労力となってしまったが、インターネット全盛期の現代にこの情報を僕が発信して参考にしてくれる球児がいれば僕の調査は無駄にはならないと思った。
できればこの記事は、
「中学生でこれから高校で野球やるけど大学を視野に入れたらどうすればいいのか?」
「高校野球で忙しい日々を送っているけど、大学進学のことを考えると不安」
「有名選手は本当に頭が良くて名門大学に進学しているのか?と気になっている」
という方向けに記事を執筆していこうと思う。
最初に現役球児のあなた、もしくはあなたの息子がプロ野球を目指しながらも就職のために名門大学に進ませたいと考えているのであれば、甲子園ベスト4の主力選手を目指すか、高校通算ホームラン50本など実力で圧倒するしかないという当たり前の結論を出しておきます。野球の世界って厳しい。
でもプロ野球しか目指さない!就職することになってもスポーツ一本でいく!ということであれば長い目で私なら東海大学か、日大系列の高校に進学し野球を頑張りますね。
それでは本編に参りましょう。
Contents
有名高校球児の進路情報は巷に溢れかえっているけどもどう決まっているのか?
毎年恒例行事のように高校球児の進路はメディアを騒がせ、有名選手になるとYahooのトップニュースに踊り出ますよね。
「ハンカチ王子、早稲田に進学」とか「清宮、プロ挑戦か、それとも早稲田か」と連日のようにテレビでうるさくやってました。
その他のそこそこ有名な選手の進路に関してはインターネットでパパッと検索すればある程度は判明します。
今調べて見ましたがうじゃうじゃとありますね。これである程度の情報はわかります。
進路先が羅列してあるだけですけど、この情報って本当に気になるんですよね。
僕の高校時代はここまでネットでまとめられていなかったので2ちゃんねるで鬼の形相で調べていました。
参考:球歴.com
参考:【注目選手】高校野球の主な進学先大学名一覧(スポーツ推薦など)
ある程度高校野球で活躍すると、高校二年生の終わりあたりから夏の大会までに進路の話が大学側からされるようになります。
もちろん野球しかやってないので受験で受かるような大学ではないです。
あなたは本当に野球一筋で頑張ってきた人間が頭がいいと思いますか?
野球部なのに学校の勉強も成績優秀という選手は稀にいますよね。ですが、彼らは限りなく少数の人間です。
あなたが勉強に自信がなく、大学は名門に進学したいと考えているのであれば、是が非でも高校野球で結果を出す必要があります。
有名大学に入れる理由は「野球がうまい」で十分な理由になる
私の友人の進路を見るとみんな基本野球推薦(というかスカウト)で有名大学の「野球部に必ず入部する」という約束で入学が決まります。
野球名門大学への進路(早稲田・慶応など)
早稲田・慶応大学レベルになってくると基準はざっとですが、「甲子園に出たチームの主力選手」であることです。
厳しいことをいうと「県大会ベスト16」くらいのチームの「主力レベル」ではもちろんダメです。
過去の実績と監督のコネクションも多少影響はありますが、甲子園でベスト8以上の成績で主力選手であれば6大学からほぼ100%話がきます。
選抜優勝投手の徳山君も早稲田に進学しましたね。
例えば、2007年に甲子園であのカープでバリバリ活躍している野村投手率いる広陵を逆転ホームランで叩きのめした佐賀北高校は、過去にプロ野球選手輩出数が1名(岸川 勝也(元ダイエーホークス)でもレギュラーメンバーのほぼ半数が野球の強い大学に進学しています。
ここでいうと、亜細亜大学、筑波大学、立命館大学あたりでしょうかね。
肝心の逆転ホームランを放った副島選手は右肩の手術を理由に野球に挑戦せずでした。残念。
参考:2007年夏の甲子園V!佐賀北の逆転満塁弾男“再び甲子園の舞台へ”
2007年 | 井手和馬 | 佐賀北→亜細亜大 |
喜多勇平 | 佐賀北→関東学院大 | |
久保貴大 | 佐賀北→筑波大 | |
市丸大介 | 佐賀北→早稲田大→東芝 | |
真崎貴史 | 佐賀北→東京学芸大 | |
内川聖弥 | 佐賀北→福岡大準硬式 | |
馬場崎俊也 | 佐賀北→立命館大 | |
馬場将史 | 佐賀北→中大準硬式 | |
副島浩史 | 佐賀北→福岡大 |
参考サイト:佐賀北高等学校 甲子園情報
早稲田大学、慶應大学の野球部を狙うとなると甲子園ベスト4あたり、若しくはプロも注目するような選手である必要があります。
プロ注目だったけど今回は指名されなかった、若しくは大学で頑張れとスカウトに言われてた選手のほとんどが早稲田大学の所沢キャンパスに入学して野球をします。
2017年の早稲田のスタメンを見れば明白ですが、プロ予備軍に毎年なってるんですよね。こんな大学に勝てるかよ。
参考:早稲田大の最近のスタメン
因みに早稲田に如何にエリートが集まるかを表しているのが今は大リーガー青木選手のいた2003年秋。
1番 :田中浩康(横浜DeNAベイスターズ所属)
2番 :青木宣親(ヒューストン・アストロズ、現在FA)
3番 :鳥谷敬 (阪神タイガース)
4番 :比嘉寿光(元広島東洋カープ)
5番 :武内晋一(東京ヤクルトスワローズ)
6番 :由田慎太郎(元オリックス・バファローズ)
投手 :越智大祐(元読売ジャイアンツ)
鳥谷選手とかは早稲田は早稲田でもスポーツ学科(別名埼玉体育大学)でしたので、埼玉に通っていました。
基本的に野球エリートが集まりやすいのは早稲田、次に慶応、明治、立教、法政という感じにどうしてもなってしまうんですね。
みんな将来のリスクヘッジを考えていますしスカウトも将来のリスクを餌に選手を誘います。
これについては「大学野球4年生の進路は社会人野球?就職?2018年組の進路は?」という記事で詳しく論じています。
と、つらつら書いてきましたが、早稲田・慶応大学を目指す、若しくはその周辺の明治、法政などの推薦を勝ち取りたい球児が最初にやらなければならないことは「実績作り」です。
要するに「チームの主力メンバーで甲子園に出ろ」ということです。
難しいですが、大学側もそこまで「勉強はできないけど野球はできる選手」のために枠を置いておりませんし、できるだけ頭の良い大企業に入社する実績を見込める優秀な人材を取りたいと考えています。
求められるのは結果です。
甲子園ベスト4のチームの準主力選手あたりまで食い込めれば、OBを辿り大学関係者とアポをとり自分を売り込むことは可能です。但し、チームが勝ち進むかどうかというのはかなり「運」に近く、実際のところリスクがあります。
ですので高校通算のホームラン数が50本など、わかりやすい実力を数字で残すのが実は一番リスクがないんですね(一番難しくもあります)
僕は甲子園に出た他校の選手(友達)に自分の高校のOBを紹介しそこから大学推薦に結びつけ、有名大学に入学した例を直に見ています。
この方法は最後の夏の大会が終わった時点での周りの様子を伺った後に行使していきましょう。
目立たない最強野球大学:東海大学

引用:東海大学
因みに東海大系列の選手は東海大野球部に皆行くので同大学は毎年強いです。
東海大に関しては、バカでも内部進学できる大学なので野球でどんな成績を残そうとも関係ありません。
系列校にいれば誰でも進学できます。東海大にいきたければ東海大系列の高校に潜り込めばok。
あの原辰徳元ジャイアンツ監督も東海大相模から東海大学→巨人のコースです。
あの巨人の大エース、菅野選手も東海大相模から東海大学です(甲子園には出てないけど)。
大学時代から恐ろしい球を投げて相手をキリキリマイにさせてます。球はええw
大学時代から超一流ですね。生粋のエリート。
2017年の甲子園で活躍した東海大菅生の松本健吾投手は亜細亜大学に進学ですね。これは意外でした。
甲子園で活躍した選手は東海大だけではなく、他の大学にスカウトされれば選択権が生まれるのです。
魅力的な指導陣や練習環境があったということでしょう。
高校の系列校は名門ばかりだが肝心の日本大学は?

引用:日本大学
日大は日大三高全盛期の時、原島という最強スラッガーがいましたが明治大学に進学していましたね。
その後日立製作所で社会人野球をしていましたが、今頃何しているんでしょう。
日大は系列校に選手を集める方針ではなさそうです。
だからこそ難しいですね。
日大系列の高校から有名大学を狙うなら日大三高、日大鶴ヶ丘あたりでリスクはヘッジしとくのが良いかもしれません。
主力選手になるにはかなりハードルが高いですが、チームは3年あれば高い確率で甲子園にいきますので推薦希望する時に高校の名前が売りになります。
ちなみに日本大学出身のプロ野球選手は直近では、以下の選手になります。
京田陽太選手:中日ドラゴンズ
山崎晃大朗選手:東京ヤクルトスワローズ
戸根千明選手:読売ジャイアンツ
就職活動で日本大学を目指すのは間違いなくやめた方が良いですが、プロを目指すのであれば環境は整っていると言えそうです。
野球しかしてないのに大学卒業できるの?

冒頭の母との会話に戻りたいと思います。
まず、プロ野球を何が何でも目指すなら早稲田大学の方が良く、そこまでプロになれる自信ないからリスクヘッジで有名企業に就職もできるようにしておきたい人は慶応大学の方が良い、とここでは誤差ですが少し分けられます。
慶応大学の方が野球がダメになった時の保険がより手厚いというところでしょうか。
慶応野球部の進路も僕の周りを見る限りはハイレベルです。超有名企業に入社できます。
トヨタ自動車、三菱商事、日テレ・・・。私の会社の同期にも慶応野球部出身者がいます。
私のような一般人からすると、あんなにいっぱい勉強して大学受験も突破してきたのに、
「野球しか知らない奴等と同じ待遇なんて、許せない!」
と言いたいところですが彼らの野球での努力はその受験戦争で勝つことより尋常ではなく難しいので、全然悔しくありません。
参考:慶應大野球部4年生の進路が凄すぎるwwwwwwwwwwww
そもそも、高校球児が早稲田や慶応などに行って本当に卒業できるの?思いませんか?
それができるんです。一流プレイヤーであればね。
世の中不公平ですね。いや、血の滲む努力をして結果も出してきた人間の恩恵なのでむしろ公平でしたね。
一時期、斎藤佑樹や福原愛ちゃんは入学した瞬間に100単位貰える(卒業は124単位程)と言う噂もありましたが、正直それもあろうがなかろうが関係ないです。
テストの採点をする教授が有名野球部員のテストは全て合格にする前提で採点するのが通例です。
こんなに注目されてる選手を落第させたらプロ野球関係者から暗殺されます。
世知辛いですが、これはプロ野球確定するレベルでないといけないので試合で打順が下位打線の選手とか3番手、4番手投手はやはり単位をしっかり取らなければなりません。このポジションが一番きつい。
つまり、主力選手と下位の選手とで野球に使える時間がここでも差が出てくるんです。
野球がうまい人はどんどん野球が上手くなり、中途半端な野球選手とどんどん差がついていく。
僕には高校時代にどうやっても勝てないと思える野球部の先輩がいましたが、彼は高校卒業時に、
「おれはこれ以上、上の世界にはいけない」
と悟ったそうです。
そして1浪して大学受験し慶応大学に入学、今は広告代理店で働いています。(大学でも絶対伸びると思ってたんだけどなぁ)今はサラリーマン生活を謳歌していますね。
就職活動という観点からは成功と言えるのかもしれませんが、彼も人一倍努力したに違いありません。
野球とは関係なく、本当に「根性」があったのでしょう。むしろ焦りが功を制したのだと思います。
ちなみに野球を頑張れるからといって勉強や仕事を頑張れるという訳ではないです。これはまた別の話ですからね。
そして野球も勉強も頑張れてしまったのが、京大の田中くんですね。
彼はプロ野球に挑戦しロッテに入団しましたが、3年目で戦力外通告を受け退団。
もともとプロに挑戦する前に内定を貰っていた三井物産に入社することになりましたね。
これだけの器ならサラリーマンなんて選ばずに野球分野で天下を取って欲しかったのが本音なところ。
でも商社でビジネスの基礎を学んで起業するという選択肢もいずれ出てくると思います。
これからは東大の宮台くんの応援ですね。
プロ野球でも活躍して、プロ野球選手に「野球も頭脳も勝てない」と言わしめて欲しい。
戦力外通告になっても野球分野で頑張って欲しい。
宮台選手の場合は、まさに頭脳でプロ野球の扉を開いたと言っても過言ではないですね。
東大法学部に進学し、東大野球部というプロへの意識が低い中で自分の投球術を磨いてきたわけですから、
「あぁ、東大らしいな」
と東大卒の社員と毎日働いている私は思ってしまうわけです。
東大生は周りを気にせず自分の武器をコツコツ磨けるんですよ。
これが彼らの最大の強みであり、人生で何かを成し遂げるにあたり最も重要なスキルでもあります。
大学に顔パスで入れるのは野球選手だけではない
出典:topicks.jp
話し逸れますが、この大学入学で推薦があるのはスポーツ選手だけではなく、芸能人など何かに秀でた人にも適応されます。
ジャニーズやら広末やら(ちょと古い?)この人達が入れるのは一芸入試(野球と同じようなもん)の存在があるからです。
「元モーニング娘。」の紺野あさ美さんも慶応大学のSFC(神奈川の田舎)に入学していましたよね。
関連Q&A:慶應義塾大学環境情報学部に紺野あさ美がAO入試で入学しましたが、
芸能人を入学させると大学側も「良い宣伝」になるからです。
基本的に学部は早稲田なら文系のどこかになります(教育学部とか(←失礼)とか、所沢の方にある人間科学部とか)
慶応大学はほとんどSFC(湘南藤沢キャンパス)。抽象的な名前の学部に進みます。
広末が学校に全然来ないというバッシング記事がありましたね。
でも、大学なんていくわけないんですよ(笑)
そもそも芸能活動でスケジュールは埋まっているし、芸能活動のために「芸を磨く」「努力する時間」どうしても必要なので大学の授業の時間なんて予定に組み込めない。
MajiでKoiする5秒前でもあり忙しい。
アスリートや一流のビジネスマンと彼女は一緒で「時間の価値」をわかっているからこそ、大学には行かなかったんだと思います。
であれば「最初から早稲田いく」なんて言うなという意見もあるかもしれませんが、これは事務所の広末の「ブランディング」が目的だったりするし「早稲田からのリクエスト」だったかもしれないのでなんとも言えません。
余談ですが、最近大学入試でも定着しつつあるAO(俗称:アホでもok)入試ですが、やはり社会人になってから「仕事では使えない」と言われる人材が多い傾向あるそうです。
たぶん、AO入試が悪いのではなく、会社では「上司に従順な作業が早い人」が出世できるのが真実であり、サラリーマンのお客さんは「上司」ですので「個性の強い」「人と違った経験をもつ」AO入試出身の学生は扱いづらいといったところでしょう。
日系企業側の考え方が古いんじゃないかな、と私は考えるタイプです。長年築いてきた文化なので突然変えることは難しいんですけどね。
個人的には、これからは終身雇用も一つの企業勤めが古いと言われる(もう言われてる)時代なので、そのまま個性を大事にして、起業や転職などで自分の活動の幅を広げて行って欲しいなと思います。
以上でした。
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