高校球児の練習

昔の高校野球部の理不尽・壮絶環境(100m×100本&奴隷制度)

こんにちは、橘裕司です。

突然ですが、あなたは高校野球の練習と言えばどのようなことを想像しますか?

野球部と言えばとにかく

走る、

走る、

走る!!

試合でそんなに走らないのにグラウンドを走る。

厳しい練習上等の「軍隊のような練習」を想像しませんか?

正解です。

それでも近年は怪我の防止に重点を置かれ、更なる効率的・科学的な練習方法が高校野球の現場にも取り入れられ始めたため、かなり「軍隊的練習」はなくなってきたように思います。

ですので今回は、

「え、じゃあ昔の野球部の練習ってどんなことやってたの…??」

というあなたに昔の野球部の練習について紹介していたいと思います。

15年程前の僕が高校球児だった頃はとんでもない練習が多かったものです。

今後も年齢による指導者の世代交代が進み、怪我なく最適な練習ができる環境が整ってほしいと切に願っております。

いつでも選手の怪我や精神的ストレスは高校野球のビッグテーマですからね。

毎日100m×100本ダッシュ、黙々と走り続ける選手達

代表的な昔ながらの練習をまずは紹介しましょうか。

あなたは、

「100m×100本ダッシュ」

しなさいと言われたらどうしますか?

僕の高校野球部にはこの練習がありました。結構やってる高校は他にもあるようでしたが、

「誰が100m100本も走りたいねん」

と誰でも思いますよね。

この100mを100本走るという目的は達成感をチームメートと共有しチームワークと厳しい練習を乗り越えたという自信をつけさせるためみたいですが、正直走っている選手側としては「ふざけんな…!いつかコ◯ス」と思っていました。

この精神論100点満点な練習の発祥はどこなんでしょう?

見つけました。

橘裕司
橘裕司
おまわりさんこいつです。

今は昔、2000年夏、圧倒的豪打で甲子園を制覇した智辯和歌山。

この年の彼らのバッティングを僕は今でも思い出してしまう。

2番堤野、3番武内、4番池辺、5番後藤、6番山野…僕の中では文句なく智辯和歌山史上最強チームである。

成績はこんな感じ。

甲子園6試合、242打数100安打、チーム打率.413(当時の最高記録)、
本塁打11、三塁打4、二塁打16、打点53、三振37、四死球29、犠打飛21、盗塁5

なんでこんなに打てるのか…この頃の智辯和歌山はどんな練習をしていたかというと、このリンク先が参考になります。

参考:智辯和歌山・高嶋仁監督 ~違った戦力で勝たせるリーダー~

智辯和歌山野球部の練習は授業のある日は14時30分から,21時までである。学校が休みの日は基本的に朝10時から20時までである。

学校の配慮により平日は野球部のみ3限で勉強が終了し,4限目以降は「野球の練習が授業」とされている。練習が休みの日は12月30,31,1月1,2,3日の5日間で,その他はすべて練習である。

練習の流れは,打撃練習にほとんどの時間が費やされる。約7時間半の練習時間の内,4,5時間は打撃練習である。

その打撃練習も,特注のマシンを使用して,162キロのストレートを打つ練習をする。智辯和歌山の「強打」の一端がここにある。意図は明快である。

「打てるかどうかは打席に入り,球が速いと感じるか,こんなものか,と思うかで決まってしまう」。打てなければ,打てるようになるまでバットスイングを課す。内外角など,九つに分けたストライクゾーンや左,右,変則の3タイプの投手像,直球と変化球,好きなコースと苦手なコースを頭に入れながら素振りを繰り返させる。

その目安は1日740回。「この数字が最低ライン」である。そして,入学して半年くらい経過すれば自然と162キロの速球を弾き返せるようになる。そして速球に目を慣らし,最後は緩い球で仕上げていくのである。

授業時間を使ってまで野球やっているので私立特有の少し反則チックな練習量ではあるのですが、いずれにせよ少数精鋭、練習時間も長ければそりゃ強くなって当たり前ですよね・・・。

智辯と同じことをしているのが大阪桐蔭でもあるわけですが、普通の名門校は100人の部員がいても授業時間は朝8:30〜16:00とかまでだったりするので野球部の全体練習でバッティング練習の時間が1人当たりの時間が短くなる。

昔の練習の考え方ですが、大前提として、

『技術だけでは甲子園では勝てない。そう、圧倒的な「おれたちは強い」という自信がなければ雰囲気に飲まれる』

という精神論が強かったのは事実です。

そこで智辯和歌山が取組んでいた練習は…100m×100本ダッシュ…!!

正直狂気の沙汰でしかないのですが、僕が聞いていたのはこれを毎日…!!

試合に負けたら、「100メートルをタイヤをひいて100本を走り,それが終わると100メートル100本ダッシュ,そして最後にグラウンド100周で終わりである。」

え?その前にタイヤ引いて100本?終わった後にグラウンド100周?

なんなのこの100縛り?

こんな練習乗り越えたら全国に自分たちより練習した高校生なんていないって間違いなく思いますね。

なぜか智辯和歌山について興奮して書いてしまいましたが、普通の名門校はこんなにさすがに練習しません。

というかこんなやらされたら野球部辞めます。

でも、この練習方法を色んな高校が真似をして、さすがに100m×100本ダッシュのみでしたが(なんかしょぼく聞こえるけど)取り入れていったようです。例に漏れず、僕の高校も取り入れてました。

さすがに毎日じゃないですけど。怪我人が出すぎたのでもうやらなくなったみたいですけどね。僕の時代はみんな疲労骨折してました。すねが痛い、すねが痛いと全員が言ってました。シンスプリントというやつですね。

クーニンさんが智弁和歌山のOBの人に話を聞いてくれてますね。

未だに残る、野球部内上下関係

基本的に、これは社会の中でも企業で年功序列とかあるように、野球に限らず部活をやっている限り上下関係はあるし、これがなくなるのには日本ではあと100年はかかるでしょう。

但し、上下関係にも種類があります。

例えば大阪桐蔭やPL学園では、

  • 3年生は神
  • 2年生は平民
  • 1年生は奴隷

といったヒエラルキーが存在します。

具体的になにをやるかというと1年生は各種雑用は勿論のこと、3年生の自主トレ手伝い、肩もみ(なんでやねん!)、グローブ磨き(自分でやれよ!)など3年生は1年生を使い放題であり、もし反乱を起こす1年生がいれば酷い高校では部室にその部員を呼び、ヤキ(集団リンチ)を入れるということが起こります。

大体その1年生は部活を辞めます。つまり、このような仕打ちを1年耐え抜いて、漸く平民に格上げされるわけです。

うじゃうじゃありますね、こんなのは。例えば佐世保実業。

清水監督は2012年8月、当時1年生の部員が野球部を退部しようとした際、当時3年生の元部員に、「殴ってでもいいから、部を辞めることを考え直させろ」と言ったという。
佐世保実業高校・辰田幸敏校長は「元部員に『(1年生を)殴ってでもいいから、部を辞めることを考え直させろ』と」と話した。
1年生は、3年生から殴られ、あごを骨折した。

日本学生野球協会は9日、都内で審査室会議を開いて高校28件(27校)の不祥事を審議し、春夏の甲子園で計7度優勝しているPL学園(大阪)を2月24日から6カ月の対外試合禁止処分とした。全国選手権大阪大会には出場できず、夏の甲子園出場は絶たれた。同校の寮内で2月、複数の2年生部員が1年生に対して暴力をふるうなどのいじめがあり、内容を重く見た。

参考:【高校野球】相次ぐ「強豪校」の暴力事件まとめ。隠蔽工作まで行われる例もある。

これ、バレた高校は槍玉に上がってますがこんなもんじゃないですからね。

僕の高校でもこれくらいのことガンガンありましたし、他の高校野球部員に聞いても「そんなの常識でしょ」という感じでした。

監督が容認しているのが何よりもタチが悪い。

今の球児の話を聞くと、このようなことはかなり減りましたが昔はとんでもない時代でした。

ちなみに私も殴られたことありますよ、先輩より先に家に帰っただけで。はい。

名門野球部では1年生の期間は野球の実力は伸びにくい

野球名門高になると、神(3年生)の相手をしている時間が多く、練習も慣れない中1年生は疲弊し「おれはこんなところでなにをやっているんだろう」と葛藤する訳ですね。

ここでいわゆる就職で大企業にウケる「忍耐力」「社畜力」が醸成されます

但し、試合でレギュラー取るのにこの種類の忍耐力なんて必要ないわけで、多くの有望な選手が高校1年生という貴重な時間を、名門校に入ったのにも関わらず無駄にすることになります。

昨今活躍中の清宮君や万波君に関しては1年生から圧倒的な実力を発揮しており、この類には当てはまりませんが、高校1年生でまだ芽が出ていないも、伸び盛りの選手は多くおりその選手たちの将来がそのくだらない1年に潰されてしまうことは理解し難いことと思います。

例えば現・オリックスの中島裕之選手は公立で1年生から伸び伸び練習できたのが良かった、というコメントも出しています。

しかし、これも昔の話です。

今の時代はかなり緩和され、上下関係こそ残りますが3年生が神という野球部はかなり減っていると僕の中学時代の監督より聞きました。

こんな上下関係続けてたら今の野球離れ問題もどんどん発展していってしまいますよね。

僕の奴隷生活・高校野球部時代

僕の高校にも神、奴隷など明確にそのようなものは無かったですが、基本的には同じような制度でした。

例えば新入生は1年間、

  • 練習の集合時間が9時なら2時間前集合(朝7時)
  • 練習後20時からは先輩の自主トレのお手伝い(トスバッティングのトス、鳥籠でのバッティングピッチャー等)
  • 先輩の肩もみ、先輩のグローブ、スパイク磨き

と、全く自主トレできないまま22時、23時となりその後グラウンド整備などして気づいたら終電、朝は始発に乗らないと朝7時には間に合わないという睡眠も足りず筋肉も超回復できないというとても無駄な時間を過ごしました。

しかも仰天なのが、新入生全員が、先輩が全員帰り終わらないと帰宅してはならないというまさに奴隷でした。

私はお前らがどれだけ偉いんだ?と頭の中で何回も上級生たちを殴っていました。

いつこのようなくだらない上下関係は終わるのか?

この伝統は、先輩方も先に奴隷を経験し、1年という時間を奪われている分、上級生になるとその分を取り返さなくちゃ、となるわけなので自分が1年生に同じことをしてしまうので負のスパイラル状態です。

誰かが止めるにも、その年代は奴隷をやりつつ奴隷を使えないという割り勘負けを食らってしまうため、中々止めるのが難しいのが実際のところ。

それでもやはり割りを食ってでも、今後の野球部の発展を願うのであれば止めるべきです。

僕の年代は度重なる先輩からの虐め、先輩方の宜しくない態度を見て僕らの年代が3年生になったと同時に当時の主将を中心としこれらの制度を廃止しました。

革命です。

割りを食った状況ではありましたが部活の雰囲気は非常に良くなり、新入生と一緒に練習するにもお互いが自由に意見を言えるような中になったため、チームとしての強さは活性化され、夏の県大会ベスト8に3年ぶりに駒を進め、その頃の1年生達は県大会ベスト4と飛躍を遂げました。

因みに当時過剰な上下関係を廃止した主将は誰もが知る大企業で順調に出世しています。

僕は上下関係反対派です。

あれは上級生が1年生にレギュラー取られることなど恐れて設置している制度だと思っています。

日本人の悪い習慣ですよね。

会社でも海外出張決まるも先輩がまだ行っていないということで僕の出張はなくなったことがあります。

この上下関係意識が薄まれば、もっとチーム力や会社の組織力は底上げされるのに、と思ってしまう昼下がりなうです。

どうか、高校野球の指導者は、上下関係を早く撤廃しチーム一丸となって甲子園を目指してほしいと思います。

これから高校に入って野球をするという球児は、どのような文化が部活にあるのかも周りの話を聞いてリサーチしましょうね。


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